「バラの挿し木、やってみたいけど、どう始めたらいいの?」
そんな方に向けて、基本の道具や手順、挿した後の育て方まで、やさしく、ていねいにご紹介します。
難しそうに見えるかもしれませんが、挿し木はとてもシンプルで奥深い園芸のひとつ。
ちょっとしたコツを知ることで、成功率もグッと上がります✨
これからはじめて挑戦する方も、うまくいかなかった経験がある方も、
このページを見ながら進めれば、きっと大丈夫。
バラの小さな命を、あなたの手で育ててみませんか?
この記事で分かること
- 挿し木に必要な道具・用土・季節などの基本知識
- 実際の挿し方をステップごとにていねいに解説
- 挿し木後の管理方法や、失敗しにくい育て方の工夫
- 挿し木の環境づくり(屋内・屋外、保護カバーなど)のポイント
- よくある疑問や不安の解消ヒントもあわせて紹介
バラの挿し木に必要なもの
まずは、挿し木を始める前に準備しておきたい道具や資材をご紹介します。 これらを揃えることで、作業がスムーズになり、成功率もアップしますよ。
用意するものリスト
- 清潔な剪定ばさみ(小ぶりなタイプが使いやすい)
- バラの挿し穂(健康な枝を使用)
- 小さめのポットや育苗トレー
- 挿し木用の土(赤玉土小粒・鹿沼土・バーミキュライトなど)
- 割りばしや鉛筆(穴あけ用)
- 発根促進剤(ルートンなど。任意)
- 透明な保護カバー(ペットボトルやビニール袋など)
- 霧吹き、ジョウロ、水差しなどの水やり用具
💡用土について: 赤玉土と鹿沼土を1:1で混ぜたもの、または赤玉土小粒・鹿沼土・バーミキュライトなどの単体もおすすめ。 水はけと保水性のバランスが大切です。
使い古しの土だと細菌感染などで失敗の可能性が高いので、必ず新品の土を使いましょう。
挿し穂の取り方と準備のコツ
挿し穂とは、挿し木に使うバラの枝のこと。 健康で若すぎず、古すぎない枝を選ぶのがポイントです。
挿し穂の選び方
- 太さ:鉛筆より細めがベスト
- 時期:春は花後剪定した枝、秋は充実した枝を使用
- 長さ:10〜15cm前後が扱いやすい
カットの仕方と整え方
- 清潔なハサミで、芽のすぐ下を斜めにカット(下部)
- 上部は水平にカットして、上下を区別しやすく
- 葉は2枚ほど残し、他は切り落とす
- トゲは手で優しく取り除くか、そのままでもOK
- 発根促進剤を使用する場合は、切り口に軽くまぶしておく
✂ 清潔な道具でカットすることが発根成功のカギ!
実際に挿してみよう|手順とポイント
挿し穂の準備ができたら、いよいよ挿していきます。 以下の手順で進めてみてくださいね。
ステップ1:土の準備
- 用土をポットに詰め、たっぷり水を与えて湿らせておく
- 割りばしなどであらかじめ穴を開けておく
ステップ2:挿す
- 挿し穂をそっと穴に差し込み、土で軽く押さえて固定
- 葉が土に触れないように、浅めに挿す
ステップ3:保湿と保護
- ペットボトルやビニール袋などでカバーを作り、湿度を保つ
- カバー内が蒸れすぎないよう、通気口や穴を開けると◎
- 明るい日陰や午前中だけ日が当たる場所に置く
🌱 発根までは緑枝挿しなら2〜4週間、休眠挿しなら3か月が目安です。 挿し穂が動き出すまで、なるべく触らずじっくり見守りましょう。
挿したあとの管理と育て方
発根後〜成長期の管理も、挿し木成功にはとても大切です。 特に初期は繊細なため、やさしく見守る姿勢で育ててあげましょう。
水やりのコツ
- 土の表面が乾いてから、鉢底から流れるほどしっかり与える
- 湿っている時は控えめに(過湿は根腐れのもと)
明るさと置き場所
- 最初は明るい日陰 → 少しずつ半日陰や朝日が当たる場所へ
- 真夏の直射日光や西日は避ける
直射日光はNG。風通しの良い明るい日陰がベストです。
屋外なら北向きベランダ、室内ならレースカーテン越しなどがおすすめ。
植え替え(鉢上げ)のタイミング
- 発根から1〜2か月後、根が十分伸びて鉢底から出始めたら植え替えOK
- バラ用培養土や元肥入りの培養土に移すと◎
時期や品種によりますが、早ければ2〜3週間、遅いと1ヶ月以上かかります。
動きがなくても引っ張ったりせず、根が育つまで気長に見守ってあげましょう。
🌸 発根後しばらくは、花を咲かせずに株づくりを優先しましょう
よくあるQ&A|挿し木中の不安を解消
Q. 発根しているか確認したいけど、引っ張ってもいい?
A. ダメです!根を傷めるのでNG。葉や芽が動いてきたら成功のサインです。
Q. 保護カバーはいつ外すの?
A. 発根して芽が伸び始めたら、少しずつ外して慣らしていきましょう。
Q. 肥料はいつから与える?
A. 根が十分伸びてから。最初はごく薄めの液肥を月1回からスタート。
まとめ|ていねいに、焦らず、楽しんで
挿し木は「生命のリレー」のような小さな奇跡。 うまくいかない時もありますが、成功の喜びはひとしおです。
正しい知識と、やさしいまなざしでバラに向き合えば、 きっと素敵な一株が育ってくれるはず。
あなたの庭に、新しいバラの命がそっと根づきますように🌿