廃番でも売っちゃダメ?|バラの挿し木販売で注意したい“パテントの落とし穴”

⚖挿し木の法律とルール

「このバラ、もう販売されてないし…売っても大丈夫だよね?」

そんなふうに思ってしまいがちな「廃番バラ」。でも、ちょっと待ってください。

バラは販売終了していても、パテント(育成者権)が残っていることがあります。

この記事では、バラの挿し木販売における「廃番」と「パテント切れ」の違いや、よくある誤解について分かりやすく解説します。

この記事でわかること

  • 廃番とパテント切れのちがい
  • まだ権利が残っている具体例
  • パテントの調べ方
  • 誤って違法になるのを防ぐ方法

廃番だから売ってもいいよね…?

バラの挿し木苗を譲りたいとき、「もう売ってない品種=自由に増やしてOK」と思ってしまうことがあります。

ですが、それは危険な誤解かもしれません。

「廃番」と「パテント切れ」の違い

「廃番」とは、販売元が商業的な理由で取り扱いをやめた状態を指します。

たとえば「栽培が難しい」「流行から外れた」「増殖効率が悪い」などです。

しかし販売をやめたからといって、パテント(育成者権)が消えるわけではありません

つまり、廃番品でも有効期限内であれば、育成者権のある品種を挿し木して販売・譲渡するのは違法です。

バラのパテント(育成者権)の有効期限

バラのような「木本性植物」の育成者権は、登録から25年間が基本です(※草花などの草本性は15年)。

そのため、販売が終了していても登録から25年経っていなければ、パテントは有効です。

廃番品でも販売すると違法になるリスク

たとえば「もう売ってないバラだし大丈夫」と思って挿し木苗を販売した場合、パテント有効期間内であれば育成者権侵害に該当し、法的措置を取られる可能性があります。

知らなかったでは済まされないケースもあるため、特に出品前の確認は慎重に行いましょう。


廃番だけど権利が残っている実例

ここでは、実際に「すでに廃番だが、権利が存続しているバラ」の例を紹介します。

ジュビリー・セレブレーション

イングリッシュローズの名花として人気を集めましたが、日本では現在は販売終了しています。

しかし、日本の登録日は2004年(品種登録第14090号)で、パテントは2029年3月まで有効です。

ロソマーネ・ジャノン(Rosomane Janon)

こちらも人気のフレンチローズで、日本での登録日は2007年4月16日(登録第16830号)。

2032年4月まで育成者権が保護されています

レディ・エマ・ハミルトン

カタログからは落ちていますが、登録は2006年(登録第16201号)。

育成者権の期限は2031年3月まで残っています。

現品の正規品を譲るのはOKですが、挿し木苗を販売するのは違法です。


品種登録されているか確認する3つの方法

「このバラ、販売しても大丈夫?」と迷ったときのために、パテント有無をチェックする方法を紹介します。

1. タグの「PVP」マークをチェック

苗のラベルに 「PVP」「品種登録 第〇〇号」「増殖禁止」 といった記載があれば、それはパテント品の可能性大。

ラベルがあれば、まずはそこを確認しましょう。

2. 農水省の品種登録データベースで調べる

農林水産省 品種登録データベースでは、誰でもバラの名前を検索し、登録日や期限が確認できます。

ひらがな・カタカナ・英語など複数パターンで試してみるのがコツです。

3. 登録から「25年」を基準に考える

バラの育成者権は25年なので、2000年以前の登録品種であれば、すでにパテント切れの可能性が高いです。

たとえば「グラハム・トーマス」や「ヘリテージ」などは現在は自由に増やせます(念のため確認を推奨)。


まとめ|廃番でも「勝手に販売」はNGな場合も

「もう売ってないから大丈夫」と安易に考えてしまいがちな廃番品ですが、パテントの有効期間内であれば違法増殖にあたることがあります。

  • 販売終了=自由に増やせるではない
  • パテントの有無は自分で調べられる
  • 違法行為を避けるためにも慎重な判断を

バラが好きだからこそ、きちんとルールを守って楽しんでいきたいですね🌹

フリマ等で現品苗を出品する際の注意書き例については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

👉 不要になったバラ苗の販売ルールと注意文テンプレ

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