挿し木しやすいバラ5選|初心者におすすめの品種と注意点

挿し木の基礎知識

挿し木しやすいバラ5選|初心者におすすめの品種と注意点

バラを挿し木で増やす方法は、手軽に楽しめるガーデニングの魅力のひとつです。
土とハサミさえあればすぐに始められ、花が咲くまでの成長を見守る楽しさがあります。

しかし、すべてのバラが挿し木に向いているわけではありません。選ぶ品種によって成功率は大きく変わります。
挿し木の成功には、枝の性質や病気への強さ、育ちやすさなどが関係してきます。

この記事では、初心者にも育てやすく、比較的失敗しにくい挿し木向きのバラ品種5選と、バラ選びで気をつけたいポイントについて詳しくご紹介します。

【この記事で分かること】

  • 初心者におすすめのバラ品種5選
  • 挿し木に向いているバラの特徴とは?
  • 挿し木に不向きなバラのタイプ
  • 品種登録(パテント)と法律の注意点

挿し木に向いているバラの特徴とは?

まず、挿し木に成功しやすいバラにはいくつかの共通点があります。

  • 四季咲きタイプ:何度も花を咲かせる品種は生育が旺盛で、枝も新しく、挿し木に適した若い枝が取りやすい。
  • 枝がまっすぐで適度な太さと硬さがある:発根しやすく、管理がしやすい。
  • 病気に強い:黒星病やうどんこ病などにかかりにくい品種は、初心者でも育てやすい。
  • 成長が早い:発根後の成長がスムーズで、花が咲くまでの期間も短くなる傾向がある。

これらの特徴を持つ品種を選ぶことで、初心者でも高い確率で挿し木を成功させることができます。

初心者におすすめ!挿し木しやすいバラ5選

1. アイスバーグ(Iceberg)

系統: フロリバンダ
花色: 純白
特徴:

  • 世界バラ会議で殿堂入りした名花。
  • 病気に非常に強く、枝が細くて柔らかく、挿し木にぴったり。
  • 開花数が多く、四季咲き性で育てる楽しみが続く。
  • 枝がまっすぐで棘が少ないため、扱いやすいのも魅力。

ポイント: 初心者にとって失敗が少ない安心のバラ。育てやすさ、美しさ、丈夫さの三拍子がそろった品種です。

2.ピース(Peace)

系統:ハイブリッドティー
花色:淡い黄色にピンクがにじむ優雅なグラデーション

特徴
第二次世界大戦終結の象徴として名づけられた、歴史ある名花「ピース」。
大輪の花がゆっくりと開く様子は、気品と華やかさを兼ね備えています。

茎がしっかりしていて扱いやすく、挿し木の成功率も比較的高め。
育てやすさにも定評があり、初心者の方にもおすすめできます。

ポイント
バラの殿堂入り品種として世界中で愛されている定番バラ。
華やかな見た目・育てやすさ・歴史の深さの三拍子が揃った、まさに“はじめての名花”にぴったりの一株です。

3. うらら(Urara)

系統: フロリバンダ
花色: 鮮やかなローズピンク
特徴:

  • 日本で育種された人気品種で、初心者から上級者まで幅広く支持されている。
  • 黒星病・うどんこ病に強く、挿し木でも高確率で成功しやすい。
  • コンパクトにまとまりやすく、鉢植えにも最適。

ポイント: 園芸店やホームセンターで入手しやすく、育てる楽しさを実感できる1本。

4. ピンクアイスバーグ(Pink Iceberg)

系統: フロリバンダ
花色: 淡いピンク
特徴:

  • アイスバーグの枝変わり品種で、性質はほぼ同じ。
  • 柔らかなピンク色で、庭を優しく彩ってくれる。
  • 成長が安定しており、挿し木もしやすい。

ポイント: アイスバーグの育てやすさに加えて、可愛らしい色合いが魅力。白バラに次いで人気のある品種です。

5. バレリーナ(Ballerina)

系統: シュラブ(モダンローズ)
花色: ピンク〜白の小輪房咲き
特徴:

  • 自然な雰囲気を持つナチュラルガーデンにぴったりの品種。
  • コンパクトで扱いやすく、剪定枝をそのまま挿し穂に利用しやすい。
  • 挿し木後もよく育ち、花付きが良い。

ポイント: 丈夫で繰り返し咲くことから、ガーデン全体のアクセントとしても活躍します。

挿し木に不向きなバラのタイプ

挿し木に挑戦する際には、避けた方がよいタイプのバラもあります。

● つるバラ(クライミングローズ)

  • 枝が太くて硬く、木質化しやすいため、挿し穂として適した部位を取るのが難しい。
  • 発根に時間がかかり、管理が難しいケースが多い。

● 一季咲きのバラ

  • 春にしか花が咲かないタイプで、生長サイクルがゆっくり。
  • 挿し木に適した時期が限られ、初心者にはややハードルが高め。

品種登録(パテント)と繁殖の注意点

最近のバラには、法律で保護されている「登録品種」や「パテント品種(育成者権付き品種)」が多く存在します。

  • これらの品種は、販売元以外による挿し木や増殖が法律で制限されていることがあります。
  • 一部では「家庭で楽しむ範囲でも増やすのは禁止」とされている場合も。
  • ラベルに「品種登録済」「PVP」などの記載がある場合は、増殖を控えるのがマナーです。

不安なときは、農林水産省の「品種登録データベース」で検索して確認しましょう。

☞ 品種登録制度は、新しいバラを開発した育種家さんを守る大切な仕組みです。ルールを守って、気持ちよくバラを楽しみましょう。

まとめ

バラの挿し木は、コストを抑えてお気に入りの品種を増やせる素晴らしい方法です。

初めて挑戦する場合は、今回ご紹介したような「挿し木しやすい品種」から始めることで、成功体験を得やすくなります。

育てる楽しさ、咲く喜び、香りを感じる幸せ──

あなたのガーデニングライフが、バラでますます豊かなものになりますように。

バラは品種によって挿し木のしやすさが変わります。気になるバラがあれば、ぜひチェックしてみてくださいね♪

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