はじめてでも大丈夫。
バラの挿し木は、道具さえそろえれば今日からでも始められる身近な園芸のひとつです。
このページでは、挿し木の流れをステップごとにやさしく解説しています。
準備するものから、実際の作業、成功のためのコツまで、ていねいにご紹介します。
「やってみたいな」と思った今が始めどき。
ゆっくり読んで、あなたの庭やベランダに、未来のバラを咲かせる第一歩を踏み出しましょう🌹
1. 挿し木を始める前に
挿し木に適した時期
バラの挿し木に最適なのは、湿度が高く気温も安定している梅雨の時期(6月〜7月)と、休眠期の冬(1月〜2月)です。
春〜初夏は発根しやすく、冬は剪定のついでに行いやすいという利点があります。
準備する道具と材料
- 清潔でよく切れるナイフまたはカッター
- 清潔な挿し木用ポット(または育苗トレー)
- 挿し木用培養土(赤玉土・鹿沼土・ピートモスなど水はけの良いもの)
- 発根促進剤(あれば)
- 霧吹き・透明なカバー(湿度保持用)
健康な枝の選び方
花後に伸びた若くて元気な枝を選びましょう。
木質化が進みすぎていない、弾力のある枝が◎です。
病害虫がついていないことも確認してから切り出しましょう。
2. 実際の挿し木作業
※イラストでわかる挿し木の流れ:切る→整える→挿す。手順を守れば初心者でも安心です♪
挿し穂の切り出し方
15cm前後の長さで、葉が2〜3枚ついている部分を選んで切り出します。
節のすぐ下を斜めにカットするのがポイントです。
葉の整理と切り口の処理
蒸れやすいので、下葉はすべて取り除き、上の葉も半分にカットして蒸散を抑えます。
切り口を整え、発根促進剤を使用する場合はこのタイミングで塗布します。
土への挿し方と植え付けのコツ
土に穴をあけてから挿すと、切り口を傷つけません。
深さは全体の1/3〜1/2ほど。しっかりと土を寄せて固定します。
3. 挿し木後のお世話
水やりと湿度管理
植え付け直後はたっぷりと水を与え、その後は土が軽く湿っている状態をキープ。
乾燥防止のために、ビニール袋や透明ケースなどで覆うと成功率が上がります。
適した置き場所と環境
風通しがよく、明るい日陰が理想です。
直射日光は避け、日中の気温が安定している場所を選びましょう。
発根までの目安と観察ポイント
時期にもよりますが、発根までは3〜6週間が目安。
新芽が動き始めたり、茎がしっかりしてきたら根が出ているサインです。
絶対に引っぱって確認しないように注意しましょう!
4. よくある失敗と対策
根が出ない・枯れてしまう
原因としては、切り口が乾いてしまった・湿度不足・挿し穂が弱っていた、などが考えられます。
新鮮な枝を使い、切ってからはすぐに挿すのがポイントです。
カビや病気が出る
多湿にしすぎたり、通気が悪いとカビが発生しやすくなります。
通気をときどき確保し、清潔な道具を使うことも大切です。
成功率を上げるコツ
- 数本同時に挿しておく(予備があると安心)
- 発根促進剤を使う
- 水やりしすぎない、触りすぎない
何よりも、「気長に見守る心」が一番の秘訣です🌿